アタッカーになくてディフェンダーにある幻想—それは「複数村で造兵できる」という幻想です。
確かに防御兵は複数村で造兵可能です。仕様上、攻撃兵は1村の兵力が重要ですが、防御兵は集結可能なために、複数村で造兵することで兵力を増強できます。仕様上も理論上も問題ないように見えますが、現実は簡単ではありません。
多くの人は、防御村の構築コストを計算に入れていません。歩兵だけ造兵するにしても、兵舎20、鍛冶場20は必要で、実運用を考えれば、闘技場10〜20も必須です。複数村で防御兵を生産する場合、必然的に歩兵が主体となるため、移動速度は極めて重要になります。専属DFの場合はその性質上、移動速度を無視してもいいですが。
構築コストは極めて高く、これらを完備した村の量産は容易ではありません。
ちなみに、複数村で造兵できるのだから兵舎は必ずしも20でなくてよい、という主張を聞くことがあります。こういった主張をする人は、敗戦末期の状態を目指しているのでしょうか。兵舎19以下で造兵しなくてはならない状況とは、そういった戦況を指します。それが必要な場面は例外的に存在しますが、初めから目指すべき姿ではありません。
あるいは、無課金・微課金の場合はやむを得ない、という主張も聞きます。それは違います。むしろそういった人こそ、1村の「兵舎20、鍛冶場20、闘技場10以上の防御村」を作るべきで、中途半端な防御村を複数作ろうとするべきではありません。たいていの場合、それは首都です。課金の度合い、IN率に関わらず、私と友人は大勢に「首都をしっかり育てるように」と提案しています。この提案は極めて有効で、これを実践すると、初心者でも活躍します。
したがって、仕様上、防御兵は複数村で造兵可能ですが、構築コストの観点から、必要施設を完備した防御村の量産は困難であり、だからといって必要水準を満たさない中途半端な防御村を複数揃えても、実運用上(つまり戦争)においては使い物になりません。それよりは、1村でいいので、必要施設を完備した防御村を育て、造兵し続けるほうが、戦争では有効なのです。