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2018年8月6日月曜日

廃人と平和ボケ

ごく最近、私が所属する勢力が同盟を脱退した。その経緯はあらゆる要素と視点が絡み合っており、非常に長くなるので割愛するが、その是非はともかく、私は我々が内に持つ問題点を観察していた。それは次のようなものだが、前提としてその同盟内では、我々はそれなりの規模の兵力を保有していた。

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少しでも兵力が優位であると、人は自身が優位だと錯覚を抱くものらしい。廃人に見られる傾向の1つは、友軍内で自身の兵力が相対的に多いということを自覚しているがために、兵力以外の部分まで優位にあると錯覚を抱くことである。

これは廃プレイをしている時の罠である。とくに農耕を中心としてプレイを進めている場合に起こりやすく、種族的にはローマンがこれにかかりやすい。面白いことに廃チュートンはこういった錯覚を抱くことが少ない。彼らは彼ら自身のプレイで忙しく、その暇もないからというのも理由の1つであろう。

兵力(軍事力)とは元来、敵に対して使用されるものである。したがって友軍内で自身の兵力がどれくらいを占めているかということは、軍事的には全く無意味なはずである。ではどういった面でこれが意味を持ち得るのか。それはおそらくは政治の分野であり、正確にのべれば「内部抗争」だろう。

これはまことに始末に終えぬ問題である。多くの場合、これを解決するのは外部からの脅威即ち戦争を仕掛けられた場合で、これによって初めてこの錯覚が排除される。逆にいえば、内部の自浄作用によって解決されることは稀である。ではどうすれば、外部からの脅威によってではなく、自らの手で解決し得るか。それは「仮想敵」の設定とこれに基づく視点によって達成できるだろう。

おかしな話だが、敵に対して使用されるべき兵力を保有していながら、その敵の存在を容易に忘れ得るのである。ある時期から感じていたことだが、それが、兵力を保有していながら「平和ボケ」してしまい、機敏さを失うことにつながる。それだけならともかく「無意味な根拠に基づく傲慢さ」を誘発して注意力を失う。これは「人口はあるくせに兵を作っていない」ことと実質的に同じ、否、それよりも悪い状態であるから、よく心に留めておくべきことだろう。